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そろばんと公文式、天才を作るのはどっち?

そろばんと公文式

そろばんと公文式と言えば、児童期におけるポピュラーな習い事としてその効用が知れ渡っています。

そして、公文式は、現在永世七巻となった棋士の羽生善治氏が「子供の頃にやっていた」ことを公言し、CMにも出演されていました。

www.huffingtonpost.jp

永世七冠おめでとうございます!

 

対して、そろばんについても、理系文系問わず多くの優秀な人材を輩出しています。私が特に注目しているのは現在プロ・ポーカープレイヤーとして活躍する木原直哉氏です。

bizmakoto.jp

 
木原氏はそろばんを8年やっていたそうです。ご本人自身、「ドロップアウトしたと思わないで欲しい」というように、おそらくポーカーに限らず他の職業を選択していたとしても成功したのではないかと思います。彼の中で情熱をもって取り組める対象がたまたまポーカーだったということでしょう。

 

公文式は正しい手順を身に着けさせるのに最適

www.kumon.ne.jp

私自身は公文をやっていたわけではありませんが、ある機会があって長年公文式の教室をやっている方に色々とお話しを伺う機会がありました。

公文というと、算数のドリルをやるようなイメージがありますが、「縮約」といって文章読解力を高めるために要約文を作るトレーニングや、英語学習のトレーニングもやっています。

但し、英語についてはカタカナ発音で教えているという情報もあります。Tehu氏の以下の記事には公文の英語教材にカタカナ発音が書いてあったので親が修正ペンで消していたという記述がありますが、正しい指導だと思います。

toyokeizai.net

公文の特徴は、細かく分けられた級の制度と、プロセスを体にしみこませる独自のノウハウにあります。

天才的なひらめきを養うというような発想ではなく、正しい解き方を繰り返して覚え込ませ、できるようになったら次のステップに進む、というカリキュラムの組み方が特徴的です。どちらかというと、右脳的ひらめきの世界というより、職人的なトレーニングをしていくようなイメージです。

 

 

 

 

そろばんは「映像イメージ力」を養う点に強みがある

対するそろばんですが、ひところは下火になっていました。

言うまでもなく、電卓が実用化されてからはそろばんがビジネスの場で使われることは皆無になったことが影響していたと思います。「コンピュータで計算すれば一瞬で終わるのに、何でそろばんなんか習う必要があるの?」と言われるようになるのも無理はありません。

しかし、その後、そろばんは徐々に方針転換をしていきます。

 

象徴的なのが「フラッシュ暗算」です。

みんなでフラッシュ暗算DS

みんなでフラッシュ暗算DS

 

 

www.flash-anzan.com

従来から「そろばんは頭の中にそろばんの映像が浮かぶようになると、実物のそろばんがなくても暗算ができるようになる」というのがそろばんの一つの売りでした。その部分にフォーカスし、コンピュータ上で点滅する数字を高速で計算していくという「右脳的な能力」を開発する方法論であることを売りにするようになったのです。

昔は、「願いましては」で始まる口上を聞きながら、ゆっくりと読み上げられる数を計算していくという、誰でも身に着けられる技能を広く教えるということを売りにしていたそろばんは、徐々に能力開発のための習い事になっていったのです。

 

どちらがよいか

自分ごときが「どちらがよい」と断言する資格もないのですが、あえて言えば「そろばん」がお勧めです。

昨日、幼児教育について書いたように、3歳までは感性を開放するような方向で色々な経験をさせてあげるのがベストだと思っています。

www.studystyle.info

 

無理に難しいことを教えたり、何かを無理強いしたり怒鳴って教え込むということをすると、それこそ感性が閉じてしまいます。

 

公文やそろばんはその次のフェーズ(幼稚園から小学生)ですが、この段階ではまだ左脳的でロジカルなことを教えるよりも、イメージ記憶や短期記憶を鍛えるような習い事や遊びでさせていく方が効果的でしょう。そういう意味からすると、そろばん(とか七田式とか)の方が目的に合っています。

昔、司法試験に在学中合格した方が、子供の頃にローマ字をさかさまにするクイズを兄弟でやって遊んでいたという話をしていました。これは、例えば「いせたん」という単語をローマ字化すると「isetan」ですが、これを後ろから読むと「natesi」(なてし)になる。これをクイズのように問題を出し合っていく遊びだそうです。

さかさまことばに似ていますが、ポイントは、ローマ字化した文字を紙に書いたりせずに、映像として思い浮かべて右から読むということです。

映像イメージ化ができない人だと、長い文字を一度に処理することができません。

こういうことを子供の頃から癖でやっていたので、常人ではとても一度に覚えられないような長い文章を短期記憶に入れ込むということが自然にできていたようです。

そろばんもこれに通ずるところがあります。何より、映像イメージ力は子供の頃に使っていないと、後で鍛えるのにとても時間がかかってしまいます。映像イメージ力が乏しいと、音読することでしか短期記憶化できないため、情報処理のスピードが格段に遅くなります。そのため、大人になって時間がなくなってくると、新しいことを覚えることが極めて難しい状況になってしまいます。

その他、反射神経を使う系のゲーム(シューティングゲームとか音ゲーとか)とか、周辺視野も鍛えるようなゲームとか、そういうのもお勧めです。人間の脳には可塑性があるので、現実世界よりも速く動くものの処理に慣れていると、それだけ思考スピードも速くなってきます。それは単に勉強で良い成績を取るというよりも、社会に出てから必要となる判断力を養ったりということにもつながってくると思います。